スタッフ座談会

岡本工機の良いところは? 会社の雰囲気は?やりがいを感じるのはどんなとき?
営業、工程管理、製造現場の各部署で働く社員が赤裸々に実情を明かします。

仕事の内容と、入社の経緯

総務部部長 藁谷

今日は、岡本工機を支える各部署のキーパーソンに集まってもらいました。
岡本工機で働くことに興味を持っている人に「どんな会社なのか」を理解してもらうため、みなさんが思っていることを率直に語ってほしいと思います。
まずは自己紹介として、それぞれの仕事の内容を話してもらおうかな。
あと、この中で新卒入社だったのは私だけなので、中途入社で岡本工機を選んだ理由についても披露してください!
ちなみに私の肩書は総務部部長ですが、経理や部品の発注なども担当しています。

営業部係長 片野

じゃあ僕から。営業部の片野です。
営業は、お客様に岡本工機のキャスターをご案内する仕事です。キャスターはいろいろなところに使われるので、お客様の業種も様々です。
飛行機や自動車、食品工場などから、伝導工具、機械工具の商社・代理店などの各営業所を含めれば、取引先は200社以上あります。独自製品では強くて丈夫な特殊キャスターが持ち味ですが、身近なところでは、ある有名飲食チェーンで料理を運ぶためのカートのキャスターも納めていたりします。

前職は建材メーカーで、同じく営業をしていました。岡本工機を選んだのは、地元で仕事がしたかったのと、ものづくりに携わりたかったからです。
「商社でもできるじゃないか」といわれそうですが、サービスなどほかにもいろいろなものを売ることになりますよね?
ぼくはものを売ることにこだわりたかったんですよ。特に、岡本工機がつくるような特殊なものは、替えがきかない場面も多いので、お客様に提案する営業としてもやりがいがあると思いました。

製造部管理業務担当 森下

製造部で管理業務を担当している森下です。
片野さんがいる営業部が受注した仕事を、工場に橋渡しするのが主な仕事です。
具体的には、受注内容に合わせて鋳物などの材料を手配し、工場に「こういう加工を、いつまでにしてください」という指示を伝えます。
工場の稼働状況も、営業部の要望も理解したうえで、生産をコントロールすることが求められる役割です。

岡本工機に入社する前は、警察官を目指して採用試験を受けていました。
しかし、2年連続で落ちまして……。岡本工機を選んだのは、地元の安定企業であるナベヤグループだからです(笑)。

大野製造部班長 田部

大野工場で働いている田部です。製造部の班長をやっています。
森下くんから渡される指示書に従って、製品をつくりあげるのが仕事です。主に各種旋盤や、フライスを使って精密加工を行います。
製品によっては大量につくることもありますが、「別作(べっさく)注文」といって、1個から受注生産する場合もあります。

前職はアルミを主に用いる製造現場でした。仕事の内容に不満はありませんでしたが、会社の経営が安定していませんでした。
時期によって受注量の差も大きく、忙しいときは毎日遅くまで残業し、暇なときは1日中仕事がなかったんです。さすがに給与面でも不安を感じて、転職を決意しました。

せっかく転職するのだから、自分のスキルも上げたいと思い、異なる分野を探して見つけたのが岡本工機でした。
工場を見て驚いたのが、見たことのない機械がたくさんあったことです。
今では博物館にしかないようなレアな機械もあって、働いている人たちのスキルも凄かったので、自分も同じようになりたいと思って入社を決めました。

岡本工機の良いところは?

総務部部長 藁谷

じゃあ次に、岡本工機の良いところを聞いていきたいと思います。
いきなり聞かれても話しにくいだろうから、私がまず話しましょう。
30年近くここで働いている中で、正直にいえば辞めようと思うこともありました。でもここまで続けてきたのはなぜかなと考えたら、やっぱり居心地が良かったからだと思うんです。
社員数27名(2020年11月現在)と決して大きな会社ではないので、上から下までの距離がすごく短いんですよね。「打てば響く」ではないけれど、言ったことがすぐ伝わりますし、上もすぐ対応してくれます。
そして、やったことはきちんと評価してくれる。あたたかい人ばかりだし、とても良い会社だと思っています。

製造部管理業務担当 森下

あたたかい人ばかりというのはすごく感じますね。入社直後は右も左もわからなかったのですが、周囲の人たちが自然に助けてくれました。
何らかのトラブルが起こると、本社も工場も、それぞれの持ち場で意見を出し合って解決策を模索し、無事出荷できるところまでもっていきます。
特に工場はプロフェッショナル集団なので、その場で不具合を見つけて早い段階で対応してくれるのは素晴らしいと思っています。

大野製造部班長 田部

そんなふうに思ってくれていたなんて、うれしい(笑)。
実際、鋳物の材料から加工する仕事などは、自分の働きが製品の出来栄えに直結しますので、やりがいとともにプロとしての厳しさを求められるのは確かです。
一方で、藁谷さんも森下くんも言っているように、わからないことは周囲が教えてくれるので、意欲があればプロになれるのは良いところです。
私も班長という立場なので、わかりやすく教えることに気を配っています。
褒めてもらいましたが、現実にはプロと呼ばれることが恥ずかしい場面もあり、日々向上を心がけます。
また、挑戦や失敗を恐れない環境を作っていきたいと思っています。

営業部係長 片野

こうやって聞くと、営業と製造現場の仕事は似ているところがありますね。
他社はどうかわかりませんが、岡本工機の営業は、自分の裁量で仕事を進めることができます。もしかしたら、人数が少ないからかもしれませんが(笑)。
現在、営業部は3名で全国のお客様に対応しているので、どうやったらしっかりとフォローできるのか、効果的にアプローチするにはどうしたらいいかを、一人ひとりが主体的に考えないと回らないんです。
大変ですけれども、自由度は高いのが良いところですね!

やりがいや達成感、充実感はどんなときに感じる?

総務部部長 藁谷

みんな、それぞれ「良いところ」を見ながら仕事をしているんだなということがわかって新鮮な気分です。
では、やりがいとか達成感、充実感はどんなときに感じますか?
私は経理をしているので、決算の数字を取りまとめているとみなさんの頑張りを肌で感じて、ある種の達成感があります。

営業部係長 片野

それはわかりますね。営業はやっぱり頑張りが数字に表れますので。
僕らの受注が会社の業績に直結しますので、偉そうに聞こえるかもしれませんが「僕らが稼いだ!」という感覚はやっぱりあります。
もちろん、製品が納品されなければお金にはなりませんから、実際は全員で稼いでいるわけですけれども、そういう自負がモチベーションにつながっています。

製造部管理業務担当 森下

僕は工程管理が仕事なので、自分の計画どおりに進むことがうれしいですね。
受注ごとに工程表を作成して、それに合わせて工場も営業さんも動いてくれるわけですが、納期を設定するのがやはり難しいんです。
お客様が希望する納期と、工場のキャパシティを照らし合わせながらスケジュールを組んだ結果、予定どおりもしくは予定よりも短い納期で出荷できたときは達成感があります。

大野製造部班長 田部

納期より早く、というのは製造現場でも心がけていることです。
その意味で迅速な判断を求められるのは、難しい仕事を依頼されたときですね。お客様側が困ってしまうので、できるかできないかをなるべく早く回答しなければなりません。
万一、できないと回答する場合は、必ずきちんと理由を添えます。でも、「別作注文」だと時々予想もつかないリクエストが来るんですよね。

営業部係長 片野

それはわかりますね。営業はやっぱり頑張りが数字に表れますので。
でも、『きちんと対応してくれる』のが岡本工機の強みですよ。カタログにあるだけで1,100種類以上を取り扱っていますが、他のどこにもない、誰もつくったことのないキャスターのご提案ができるわけですから。
個人的にはそういう仕事がとても面白いんです。忘れられないご要望のひとつが、フェリー乗り場に「波で動くタラップにつけるキャスター」がほしいというもの。重いタラップを支えるのでかなりの強度が必要な一方で、あまり直径を大きくしすぎると岸壁とタラップの段差が大きくなってしまうため寸法に制約があり、当然海水の塩害も考慮しなければならないという難題でしたが、図面から考えて提案しました。
自分で工程を考えて、イチから製品づくりに取り組めるこの仕事のやりがいを再確認できましたね。
もちろん、製品が納品されなければお金にはなりませんから、実際は全員で稼いでいるわけですけれども、そういう自負がモチベーションにつながっています。

製造部管理業務担当 森下

そうやって営業さんが頑張っているのが伝わってくるので、少しでもリードタイムを短縮しようという気持ちになるんですよね。

思い出したくもない失敗は?

総務部部長 藁谷

今の話にもあったように、各部署がうまく連携しながらやっているというのは日々感じるところです。
逆に、連携がとれていないとまったく違う製品があがってくることもあるから怖い(笑)。そういう「思い出したくもない失敗」はあるでしょうか?

大野製造部班長 田部

連携ミスではなく、完全に自分の見落としなのですが、入社間もない頃の大失敗は思い出したくもないレベルです。大ロット品の仕上がりの寸法が全部ずれてしまったのですよ。
修正できないものもあって、ものすごく怒られました。

製造部管理業務担当 森下

全数検査をしていなかったんですか?

大野製造部班長 田部

いや、していたのに見落としたから、まったく言い訳できません(笑)。原因は明らかで、早く終わらせようとして、複数の機械を同時に使っていたんですよ。
自分への戒めとしての意味も込めて、後輩に悪い見本として伝えています。

製造部管理業務担当 森下

慣れてきた頃の大きな失敗ってありますよね。僕も考えられないミスをしてしまったことがあります。
受注があると、必ず工場に指示書を渡すフローになっているのですが、なんと指示書を出し忘れてしまったんですよ。しかも「別作注文」で。
自分はきちんとやったつもりだったので、出荷当日に製品がなくてようやく気づきました(笑)。営業さんにも工場にも平謝りです。
それからはより念入りに確認するようになりました。

総務部部長 藁谷

確認は本当に重要です。
私は以前営業部にいたのですが、お客様との意思疎通がうまくいかなくて“言った言わない”の話になってしまったことがありました。「たぶん大丈夫だろう」と思ってしまうのではなく、詰めるべきところはきちんと詰めなければならないということを学びましたね。

営業部係長 片野

僕はもっと初歩的なミスで、出張先でレンタカーを借りようとしたら免許を持っていなかったということがありました。
この出張は4日間で、1日目に電車で移動して2日目からの3日間がレンタカーで回るという予定だったので、家に戻ることができなかったんです。

大野製造部班長 田部

え、じゃあどうしたんですか?

営業部係長 片野

上司と一緒だったので仕事自体はこなせたのですが、3日間ずっと運転させることになってしまって、非常に気まずかったです。
幸い、優しい上司なので飲み会などでネタにされる程度で済みましたが、今でも事あるごとに言われます。
忘れ物は注意力も段取りも悪い結果だと思うので、その後はより一層気をつけるようになりましたね。出張準備だけでなく、資料作成や備品チェックの際にも生かせていると思います。

成長を実感できたのはどんなとき?

総務部部長 藁谷

「失敗は成功のもと」と言うように、社会人としてステージアップするきっかけになっているのかもしれません。同じような話だけど、成長を実感したのはどんなときかな?

大野製造部班長 田部

後輩の指導を任せられたときですね。最初は教わるばかりだったのが、教える立場に変わったので、ある程度は成長できたのかなと思いました。

営業部係長 片野

先ほどもお話したような自分でイチから提案してお客様に採用されたとき、成長できたと感じました。
ただ、そもそも営業は人数が少ないので、社歴が浅いうちから自分で決断する機会が非常に多いんですよ。
だから成長のきっかけがそこら中にある感じです。チラシの制作とか展示会の出展といったマーケティング領域の仕事もできるので、幅広いスキルを身につけたい人はぜひ営業部に来てほしいですね!

大野製造部班長 田部

さすが営業、アピールがうまいなあ(笑)。工場も面白いですよ。
難しい技術を身につける楽しさは格別です。材料から製品に仕上げるまで2~3週間はかかるエキセンプレスという製品があるのですが、この技術を「手に入れた!」と実感できた瞬間は格別でした。
あ、これも成長を実感した瞬間ですね。

製造部管理業務担当 森下

僕はこれ、と感じた成長の瞬間はないのですが、かなりスムーズに工程管理ができるようになってきたんじゃないかと思っています。どうでしょうか?

大野製造部班長 田部

確かに、入社直後と比べたら雲泥の差です(笑)。最近は仕事に対する情熱を感じますよね。

総務部部長 藁谷

私は採用も担当しているのでずっと森下くんを見てきたけど、最初は正直「続くのかな」と不安でした。
「困ったことがあったら相談して」と話したら、弱音ばかり吐いて(笑)。

製造部管理業務担当 森下

それは、本当に何もわからなかったからです。トラックで言われた物を運ぶことしかできなかったですから。

総務部部長 藁谷

でも最近は主体的に行動するようになってきたし、もはや岡本工機になくてはならない人材です!

岡本工機の未来像は?

総務部部長 藁谷

今回、改めてこうやって話をして、みんなが会社や仕事に対して真摯に向き合っていることがよくわかりました。
せっかくの機会なので、今後岡本工機はどうなっていくべきかについても、率直な思いを聞かせてください。

営業部係長 片野

チラシの制作や展示会への出展もしていると言いましたけど、そのキャッチコピーに「キャスターのエキスパート」と書いています。
でも、社員全員が心底からそう思っているのか、今ひとつわからないんですよ。正直、僕自身も少しためらう部分があるんです。もちろん技術は優れているし、重さと過酷な環境に耐え抜く丈夫さでは他社に負けないと思っていますけれども、残念ながら世間的な認知度はそこまで高くないのが現実です。
もっと堂々と「キャスターのエキスパートです」と言える会社にしたいです。

製造部管理業務担当 森下

片野さんの意見に同感です。「信頼できるキャスターといえば岡本工機」とならないといけませんよね。

大野製造部班長 田部

未来ではなく、できるだけ早いタイミングで現実化したいですね。
注文をとりにいくのではなく、お客様から注文が殺到するくらいの強みを持った企業にしたいです。そのためには、限られた社員だけが頑張っても限界があるので、全員で同じ目標を持って取り組んでいきたいと思います。

総務部部長 藁谷

基本的にキャスターは足元にありますから、そもそも目立つ存在ではないんです。
しかも、岡本工機独自の鋳物を使ったキャスターは、工場の生産ラインや船の台を支えている縁の下の力持ちなので、街の中で見ることはほとんどありません。
だから、片野くんが言ったような販促ツールや展示会などでのアピールは非常に重要だし、営業部のそういう取り組みに他部署の社員も何らかの形で参加するようにしたいですよね。

製造部管理業務担当 森下

そうやって社内のコミュニケーションを深めていくのはとてもいいことだと思います。僕は、営業さんや製造現場が何を考えているか把握しやすいポジションにいますけれども、やはり自分から話をしていかないと理解は進みませんから。

営業部係長 片野

レクリエーションの機会を増やして社内交流を増やしたり、部署横断型の社内研修をしたりするのもいいと思うんです。
僕らはもっと製造現場を知りたいし、製造現場にも営業がヒアリングしてきた現場のニーズをもっと知ってほしいんですよね。

総務部部長 藁谷

それはいいね。お互いに意見をぶつけてディスカッションできれば、会社としてもより良い方向へ転がっていくと思うから、総務としてもできるだけバックアップしていきます!

まだ見ぬ後輩へのメッセージ

入社2年目森下
製造部管理業務担当

先ほど、藁谷さんが自分は弱音ばかり吐いていた、と言いましたが、僕は工業ではなく商業高校出身なので、何をしているのかさっぱり理解できなかったことが、不安につながったと思うんです。
なにしろ「鋳物」も知らなかったですし、加工とか寸法とか、飛び交う言葉のひとつひとつがまったく理解できませんでした。
でも、こうやって続けてきて仕事に楽しさも感じられるようになったのは、勇気を出してわからないことを素直に聞いたからだと思います。仕事中の姿を見ると怖そうにしか見えない人でも、聞けばきちんと教えてくれるんですよ。
だから、「この会社で頑張りたい、そのために成長したい」という意欲があれば未経験でも心配ないということを伝えたいですし、ひとつひとつ課題をクリアするごとに成長を実感できる楽しさをぜひ味わってほしいですね。

入社14年目田部
大野製造部班長

森下くんが言ったとおり、本当に何の経験もないところからスタートできる会社です。
製造現場でいえば、先ほども言いましたけれども他にないような機械もあるので、技術者としてのスキルを身につけたい人にはおすすめです。どこでも通用するようになると思いますよ!

入社7年目片野
営業部係長

自由度が高く、早い段階で1人での対応が求められるので、自ずと営業力が伸びます。
しっかりとした計画を立てて段取りを整えないと仕事にならないので、社会人としての地力を伸ばすにも最適です。
僕自身のことでいえば、チラシ制作で触ったこともなかったIllustratorを覚えましたし、企画力も身につけることができました。
実は、ビジネスパーソンとしての総合力を伸ばすにも最適な会社だと思っています。
ちなみに営業は出張が多いので、全国各地のおいしいものが食べられるのも魅力です!

入社27年目藁谷
総務部部長

そうは見えないと言われることもありますが、岡本工機は「まず任せる」というスタンスの会社です。
若手であっても「やってごらん」と任せてしまうんですね。
だから、森下くんのようにどうしたらいいかわからなくなる人も出てきます。でも、教えを求められれば誰もが支えてくれるので、のびのびと力を伸ばしたい人には最適だと思いますし、やりがいを必ず見つけることができます。
「面白そうだな」「働いてみようかな」と思ったら、ぜひ気軽に連絡してください!